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スパイナルケアの症例報告

左腕の痛みを訴え来院(20代女性)


28歳 女性 デザイナー 二子玉川在住

【左腕の痛みを訴えて来院】
この1週間くらい、左腕全体がだるい状態が続いていて、ストレッチなどをやってもあまり変化はなかった。昨日昼過ぎから会議があり、そのあと3時くらいになってだるさが強くなり、湿布を貼ってみたが、それからどんどん痛みが強くなってきて、手首を動かすと激痛が出るようになっている。今日になってもあまり痛みに変化はない。
1ヵ月くらい前から仕事で他の部署に対して利害を調整するような役目も担うことになり、昨日の会議でも強いストレスがかかっている。


【初診時の症状】
・手首の動きで痛みあり
・胃のまわりの筋緊張あり
・背部の張り感あり


【施術後の経過】
痛みが出ている手首の動きに関する筋群(尺側手根屈筋、円回内筋、方形回内筋、上腕二頭筋)の緩和操作や関わる関節の調節、反射点の調節などを行ってみましたが、筋の痛みの過敏性には大きな変化がありませんでした。それらの筋群は胃と関連のある筋群なので、胃の筋を直接触ってみたところ非常に緊張が強く、内臓マニピュレーション(内臓の動きを良くする調節)を施したところ、最も痛みが軽減して手首の可動性も改善しました。


【担当カイロプラクターからのコメント】
この症例は極めて珍しいケースだと思いますが、通常の筋骨格系のアプローチでの改善がほとんど見られず、筋と関わる内臓(この場合は胃)の問題からくる筋緊張だったようです。腕の筋などの骨格筋を動かす体性神経と、内臓・内分泌などを調整する自律神経の間には相互に影響を及ぼしあう反射のメカニズムがあります。このケースでは強いストレスがかかったことによって胃壁の筋が硬くなった状態が、関連する腕の筋の反射を引き起こしたと考えられます。
カイロプラクティックでも腕の問題を真っ先に内臓の原因と考えることは少ないのですが、意外なところの影響が思わぬ形であらわれてくる例としてご紹介しました。